
国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:土地の境界確定や不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業以来24年間、土地の境界確定など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
[土地家屋調査士 寺岡孝幸のプロフィールはこちら]

国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:土地の境界確定や不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業以来24年間、土地の境界確定など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
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「隣の土地との間にあるブロック塀、境界線はどこ?。」
「ブロック塀の中心が境界?それとも、外側?内側?」。
あなたも、同じような疑問をお持ちではないでしょうか?
実際には、ブロック塀の中心が境界線の場合もありますが、
塀の外側や、塀の内側が境界線だったというケースも非常に多くあります。
正確な境界線の確認は、地積測量図などの確認や、境界立会いなどが必要です。
しかし、測量図面無しでも、ブロック塀が内積みなのか外積みなのか、
芯積みなのかや、ブロック塀の控え壁の向きを確認することで、
おおよその境界線の位置は予測できます。
そこで、ブロック塀の境界線と所有者の見分け方が全てわかるように、
土地の境界確定業務を行っている土地家屋調査士が、
ブロック塀と境界についてくわしく解説いたします。
いまお住まいの家でも、これから購入を検討している土地でも、
ブロック塀と境界線の正しい位置関係を知っておくことで、
将来の隣人トラブルをぐっと減らすことができます。ぜひ最後までお読みください。
なお、この記事の内容は、下記の動画でも無料で何度でもご視聴いただけます。
隣接地との間にあるブロック塀と、境界線の位置関係は、
大きく分けて、以下の3つのパターンしかありません。
「内積み」の場合、境界線はブロック塀の外側か、外側寄りの位置にあり、
ブロック塀そのものは、自分の敷地内に積まれている形になります。
ただ、境界線の正確な位置は、図面や測量結果に基づいて確認する必要があります。
「内積み」の場合、ブロック塀は、境界線の内側にあるため、
ブロック塀の所有権は、通常、あなた側にあります。
隣人は通常、権利を持たないため、
あなた側が自由にフェンスに作り替えたり、
解体したりすることができます。
「外積み」の場合、境界線はブロック塀の手前か、内側寄りの位置にあり、
ブロック塀そのものは、隣の敷地内に積まれている形になります。
境界線の正確な位置は、図面や測量結果に基づいて確認する必要があります。
「外積み」の場合、ブロック塀は、境界線の向こう側にあるため、
ブロック塀の所有権は、通常、隣人にあります。
あなた側の土地の境界線の外側にあるものなので、
通常、あなた側が勝手に色を塗ったり、穴を開けたり、
物を立て掛けたりすることはできません。
お隣との正確な土地の境界線が、ブロック塀の中心線を通っている状態です。
「芯積み」の場合、文字通りブロック塀の中心が境界線となります。
境界線がブロック塀の真ん中を通っている場合、
そのブロック塀は、隣人との共有財産であると推定されます(民法第229条)。
そして、境界線が中心にある「芯積み」の場合、修理や解体をするには、
原則として、隣人の同意が必要となり、費用も原則として折半になります。
実は、一番トラブルになりやすいのが、このパターンのブロック塀です。
「自分の場合、3つのパターンのどれか分からない、図面も手元にない」
そんな方のために、現場で確認するだけで、ブロック塀の所有者を見分けて、
境界線の位置をおおよそ把握できる方法をお教えします。
それは、控え壁(ひかえかべ)の向きを確認することです。
建築基準法では、高さが1.2メートルを超えるブロック塀には、
長さ3.4メートル以内ごとに、
控え壁(塀を支えるための出っ張り)を設けることが義務付けられています。
原則として、この「控え壁の出っ張りがある側」が、ブロック塀の所有者です。
なぜなら、他人の土地に勝手に、控え壁を作ることはできないからです。
今すぐ現地で、控え壁がどちら側にあるかを確認してみてください。
控え壁の向きで、ブロック塀の境界線や所有者の大まかな予想はつきますが、
築年数が数十年経っている古いブロック塀の場合は、
思わぬトラブルの原因になりかねません。
昔は、境界線上にブロックを積んで、費用は折半する(芯積み)というやり方が、
ご近所付き合いの慣習として、当たり前に行われていました。
しかし、いざ測量をし直してみると、
「共有だと思っていた塀が、実は完全に隣の敷地に入っていた」
「自分の土地に、完全に越境していた」というズレが、
発覚することがあるのです。
地震などで塀が傾いた時、「共有だと思っていたから半分出して」と隣人に頼んでも、
「いや、これはお宅の塀だから全額そっちで直してくれ」
と言われるトラブルが発生します。
所有権が明確になっていないと、危険な状態のまま誰も修理に手を出せず、
最悪の場合、通行人などに怪我をさせて、賠償を背負うことになりかねません。
自分の敷地内にあると思い込んで、古いブロック塀を壊し、
新しいフェンスを立てたところ、実は共有の塀であり、
隣人から「器物損壊だ!元に戻してほしい!」と訴えられるケースです。
境界とブロック塀の所有権を確定させないまま工事を行うのは、
将来のトラブルの火種を抱えたまま、工事を進めるようなものです。
では、ブロック塀の境界をはっきりさせて、
将来のトラブルをできるだけ未然に防ぐには、
何をすべきなのでしょうか。具体的な解決策をお伝えします。
境界の証拠としては、現地に設置されている「境界標」を探す方法があります。
境界標というのは、金属鋲や金属プレート、コンクリート杭、
プラスチック杭、石杭などで、頭に十字や矢印が刻まれているものです。
ブロック塀の端と端の足元に設置されていたり、ブロック塀の基礎付近、
ブロック塀の上や側面に境界標が貼り付けられている場合もあるので、
注意深く探すことが大事です。
例えば、一見、ブロック塀の周囲には、境界標が見当たらなくても、
溝のグレーチングなどを開けてみると、
金属鋲などの境界標が、見つかるケースもあるからです。
そして、見つけた境界標同士を結んだ見えない直線が、通常、境界線になります。
この直線に対して、ブロック塀がどう積まれているか、
内側か、外側か、またがっているかを確認しましょう。
ただし、すべての境界に境界標が設置されているわけではなく、
たとえ金属鋲やプラスチック杭などが設置されていても、
確実にそこが境界なのかどうかは、法務局保管の地積測量図や、
隣地所有者との境界立会いで確認してみないと、正確にはわかりません。
「境界標が見つからない」「土に埋もれて分からない」
「ブロック塀が明らかに斜めに越境している」
このような状態に気づいたら、そのまま放置するのは良くありません。
なぜなら、土地や家を売る時や、相続が発生した時に、
隣人と揉める原因を残すことになるからです。
少しでも境界線に不安がある場合は、お近くの土地家屋調査士に、
境界確定測量のご依頼や、相談をしてください。
法務局の古い公図や、地積測量図を徹底的に調査し、
隣人への丁寧な説明と立ち会いのもと、正確な境界線を確認し、
将来的に、揉めないための境界確認書などを作成してもらえます。
隣人との境界トラブルは、一度火がつくと、なかなか
消えないほどの精神的苦痛を伴います。
まずは、現地にあるブロック塀が「内積み」「外積み」「芯積み」のどれなのか、
控え壁の向きや、境界標を確認して、現状を把握することが第一歩です。
「うちのブロック塀、境界がおかしいかもしれない」
「隣人と揉める前に、正確な境界をハッキリさせておきたい」
そうお悩みの方は、お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
なお、境界標とブロック塀に関する疑問については、
「境界標とブロック塀に関する7つの疑問を解決!」で、
くわしく解説しています。
境界標がブロック塀の上に設置されている場合については、
「境界標がブロック塀の上にあるのは普通?」を参照下さい。
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土地家屋調査士寺岡孝幸事務所の寺岡孝幸(てらおかたかゆき)です。主な取扱い業務は、「土地の境界確定、不動産の表示登記全般」です。高知県土地家屋調査士会及び公益社団法人高知県公共嘱託登記土地家屋調査士協会に所属。(代表者寺岡孝幸のプロフィール紹介はこちら、著者の詳細情報はこちら)